スポーツ
DDT引退プロジェクト。10年お世話になったDDTプロレスリングに、新しいリングや、トレーニング器具をプレゼントし、恩返しをしたい
長い間お世話になったDDTプロレスリングに、選手とファンにとっての聖域でもあるリングをプレゼントさせていただくことで、恩返しとさせていただきたいと考え、本プロジェクトを立ち上げました。
そしてこのプロジェクトをきっかけに、これからも、長くファンの皆様に愛される団体に、そして、プロレスというものの楽しさをみんなに知ってもらえるような機会になれば思っています。
インタビュー
■私とプロレスの出会い
格闘技には父がプロボクサーで、母がボクシングトレーナーという家庭環境もあり日常的に触れ合っていましたし、理解も興味もありましたが、実は、プロレスには全然興味がなかったのです。
でも、タレント活動をやっていく中で、新日本プロレスの番組をやらせていただく機会を得て、実際に、プロレス観戦をすることになり、私が知っていた思っていたプロレスの固定概念が覆され、素晴らしいエンタメであり、格闘技だと思うようになりました。
そして、その固定概念を覆されたプロレスを、同じように思っている人たちにも、きちんと知ってほしい、私がこの素晴らしいプロレスというのを広めたいと思うようになったのです。
■DDTの所属へ
新日本プロレスさんの仕事をする中で、他の団体のことも勉強しなきゃいけない。と思うようになって、いろんな団体も観戦するようになっていきました。
その中でも、DDTプロレスは、すごく特長があって、所属している選手のキャラも豊富で面白くて、団体自体が1つの“オモチャ箱”みたいに感じました。何か本当に、キラキラしてて、可愛くて、かっこよくて、すごい素敵だと魅了されてしまったのです。
■DDTに所属してみて
当初は、肉体的にも本当に大変でした。
当たり前のように見ていたロープワーク一つにしても、
ボクシングのロープとは全然違って、本当に鋼のような、ビンビンに張られたワイヤーでものすごく硬いんだって本当に驚愕しました。
ロープに投げられるだけで、アザだらけになるし、骨折しそうにもなりました。
受け身もやったことないですし、道場帰りは、歩けないくらい身体がボロボロになりました。
筋肉痛にももちろんなりますが、首も半月板も腰も痛すぎて痛すぎて。。。本当に辛くて大変でした。
■デビューに向けて
私の場合は、タレント活動もやっていた中からなので、最初にデビューの日が決まっていたのです。
ありがたい事ではあるのですが、プロレスの下積みもしていない中で、プロレスラーとしてお客さんに魅せることができるようにならなきゃというプレッシャーもありましたし、焦りもでてきて、精神的にも追い詰められていたと思います。
また、タレントがプロレスラーになるって事で、誰でもできるモノだとなめられたり、あまいモノだと思われたくない。という思いもありましたので、自らもプレッシャーをかけてしまっていたこともあると思います。
でも、自分なりのプロレスを広めていきたい、それを実行したいという強い想いで頑張りました。
■DDTでのプロレスラーとして
技術や、体力的な問題はさておき、とにかくまずは、デビューする。デビューさせる。
というのが、DDTも私もそれが目標だったのです。
親の猛反対もあって、まずはデビューだけと思っていたのですが、デビューしてみて、自分なりの反省点だったり、後悔した部分があって、それを晴らしていくのは、やはりリングの中でしかできないなと思ったのです。
そして、半年だけとか、1年だけとか、あと2年だけ続けさせてくださいと親とDDTに説得、話をしていくことで、気づいたらあっという間の10年、、、という長い間プロレスラーを続けていくことになったのです。
■プロレスラーとしての私
デビューしたものの、プロレスラーです。と胸をはれるようになるためにも続けなきゃとずっと思っているんですが、本当は今でも、私はプロレスラーとしての自信があるわけではないんです。
でも、ファンの皆さんが、お客様が見てくれる中で、そんな自信がない自分を見せてしまうのは失礼だと思うので、自信がある、自分はできる、私はプロレスラーだと暗示をかけ続けていました。
そうすることで、プロレスラーとしての立ち振舞や、動きが不思議とできるんです。
自分の個性を活かして、いろんなタイプの選手がぶつかり合うことが、プロレスの魅力の一つだと思うので、私の特長や、得意な打撃でお客様に喜んでもらえたらなと思い、続けることができたと思います。
■DDTという団体
DDTは、興行も、リングも、座席も、会場全体を選手みんなで作り上げていくのです。
普通は、選手は選手だし、設営の人は設営の人だしで役割があると思うのですが、DDTは、本当に選手がみんなで作り上げていくのです。
そのやり方も、今となれば、大好きな姿勢ですし、
なんか、家族みたいだなと思えるような団体です。
個性豊かな選手たちがいっぱいいて、私だけ女性、バラバラな思想、バラバラなスタイル、戦い方も違うけど、みんな純粋にDDTが好きで、DDTの事を思って頑張っているのです。
ファンの皆さんのと距離が近いのも特長だと思います。
ファンの皆さんも一緒に、悲しくなって、悔しがって、楽しんで、喜べて、幸福を噛み締めて、みんなでその気持ちをその空間で一体化し、感情を共有できるのは、プロレス、DDTでしか味わえないことだと感じます。
それが本当に魅力的で、他では決して味わえない体験ができるところだと思います。
だから、そんな魅力あふれる素敵な組織を、選手以外の人としても、このビジネスを守ったり、このエンタメであるプロレスや、この文化を守っていきたいと強く思っています。
■DDTプロレスを通じて 一言でいえば、人間力がとても上がったし、育ててもらったなと思います。
■DDTプロレスへの恩返し 私をプロレスラーにしてくれて本当にありがとうございますと伝えたいです。 プロレスがなかった人生なんて今は本当に考えられないし、私の人生に、「色」をつけてくれたと思います。 ファンの皆様にも出会えたきっかけをくれたのもDDTだし、 赤井沙希という人間を育ててくれて、生きるチカラを与えてくれて、ありがとうございます。
■ファンへの皆様へ ファンの皆様が居てくれたからこそ、頑張れたと思います。 ファンの皆様の応援に応えなきゃ、ファンの皆様がファンでいることに失望させちゃいけない。応援してくれていることを誇りと感じてもらいたい。そういう気持ちになれたことで、苦しくて、大変なことがあっても、リングに上がれたり、挫折しそうになっても立ち上げれたと思っています。 プロレスラー、一人の人間、女性、赤井沙希を育ててくれて本当にありがとうございます。 皆さんにも本当に幸せになってほしいなと思いますし、 今後も、プロレス、プロレスラー、DDTを本当に宜しくお願いいたします。
写真ーCopyright © DDTプロレスリング |
赤井沙希
1987年1月24日生まれ。京都府出身。2006年に『旭化成せんいキャンペーンモデル』に選ばれ、その後バラエティー番組などで活躍。2013年にプロレスデビューを果たし翌年、女子レスラーとしては初※の東京スポーツ新聞社制定『プロレス大賞』新人賞を受賞。2023年11月12日にプロレスを引退。主な出演作品として、NHK『とめはねっ!鈴里高校書道部』、TBS『土俵ガール!』、TBS『マッスルガール!』、舞台『Fate/Grand Order THE STAGE』など出演。 ※当社調べ
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